１）連携事業の独自性と連携の在り方について

1. [1]「千葉圏域コンソーシアム」は、国立・私立の設置形態を越えた大学間の連携の試みである。旧来の枠を超えた新しい形態であり、同じ地域に根ざす大学間に必要とされながら実現できなかった新たな取り組みである。その点で、本事業の独自性を高く評価するとともに、その成果を大いに期待している。
2. [2]　連携にあたっては、共通プログラム等の開発が重要な課題ではあるが、同時に、コンソーシアムに参加する個々の大学の特色をさらに強めていくことが喫緊の課題でもあると考える。「千葉圏域コンソーシアム」の連携の成果として単位互換制度の確立が挙げられているが、各大学が特色をもって連携してこそ、単位互換がコンソーシアムの目的に適うものとして最大限に活用できるものとなろう。
   　コンソーシアムに参加する各大学は、すでにそれぞれの特色を備えている。あえて言うとすれば、敬愛大学が主に担当する「国際教育」のイメージが必ずしも明確に伝わってこないように思われる。その独自性を具体的に提示して、さらにアピールできるよう努力を期待したい。

２）地域社会との連携・地域貢献人材の育成について

　「千葉圏域コンソーシアム」の長期的展望の中に、生涯教育プログラムの充実が挙げられている。生涯教育については、国際理解のための講座をもつ千葉市民文化大学など、コンソーシアムの趣旨に合致しうる取り組みが自治体に存在し、地域住民の多大な関心を得ている。こうした取り組みとの連携も視野に入れることができるのではないか。