１）連携事業の独自性と連携のあり方

1. [1] 「千葉圏域コンソーシアム」は千葉圏域に拠点を置いている４つの大学が国立、私立の設置形態をこえて「ユニバーサルコミュニケーション」の確立に向けたこれまでにない連携、取り組みであり、地域の国際化、バリアフリー社会の一層の進展が期待できる。
2. [2]　連携する４大学はそれぞれ特色のある試みを個別に展開してきている。
   各大学のこれまでの実績と強みを生かし連携することにより、新しい教育プログラムの開発が可能となる。
3. [3]　又、「千葉圏域コンソーシアム」は中長期的教育課題に連携して取り組むとされているが、地域ニーズをふまえた「生涯教育、実践的応用教育」に発展させるためには、学生に継続的に支援できる仕組み、プログラムの開発・提供が必要である。
4. [4]　これらを実現するために、コーディネート機能を充実させるなど各大学の個性と特色を生かしつつ円滑に協働事業を推進させるための真に機能する事務局体制の整備が重要である。

２）地域社会との連携、地域貢献人材の育成について

1. [1] 「千葉圏域コンソーシアム」は地域社会と連携しつつ地域社会に貢献しうる人材を育成する教養教育、生涯教育に取り組むとしている。
2. [2]　千葉県もめざしている共生社会の実現、外国人・障害者も含め観光客の受け入れ（ユニバーサルツーリズムの実現）に向けた基盤整備が期待される。
3. [3]　これまでも個別に各大学と県はじめ自治体と連携し一定の成果をあげている例がいくつかあるが、これらを「コンソーシアム」において連携実施することによりさらに進展が期待される。
4. [4]　さらに、大学と自治体との連携だけでなく、企業（経済団体）、地域で活動しているＮＰＯなどとの連携についても、もっと進めていく必要があると考える。
5. [5]　例えば現在、千葉大学と千葉商工会議所は連携協力し、観光を　通した地域振興あるいは観光人材育成に向け「ちば観光文化検定」「観光人材育成講座」など実施しているが、これらについても「コンソーシアム」での成果を生かすことができれば更なる大きな成果が期待される。